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海外案件のやりがいと成長環境

   
激化するグローバルビジネス環境、予測困難で変動性の高い社会へ 経済のグローバル化、テクノロジーの発展を背景に、世界経済はかつてないスピードで変化しています。グローバル企業の国境を越えた事業活動は活発化し、既存の枠組みを超えた多数のイノベーティブな事業モデル、サービスが生まれています。同時に既存のビジネスモデルは崩壊・再構築を余儀なくされています。その結果、産業の新陳代謝のスピードは加速し、市場環境の不確実性は高まる一方です。
加えて、国境を越えて移動する人々の増加は、新型コロナウイルスのような感染症の拡大リスクを高めることによって、人類の社会生活にも多大な影響を与えました。


「VUCA(ブーカ)」時代へ突入
  • 変化の規模と性質が大きく、その変化のスピードが速い変化の規模と性質が大きく、その変化のスピードが速い
    変化の規模と性質が大きく、
    その変化のスピードが速い
  • 予測不能であり、感覚を超える事象が発生予測不能であり、感覚を超える事象が発生
    予測困難であり、
    感覚を超える事象が発生
  • 多数の要因が複雑に絡み合う混沌とした状況多数の要因が複雑に絡み合う混沌とした状況
    多数の要因が複雑に絡み合う
    混沌とした状況
  • 物事の原因や因果関係が明瞭な状況物事の原因や因果関係が明瞭な状況
    物事の原因や因果関係が
    不明瞭な状況



世界経済における各国のプレゼンスの変化 2000年以降の各国の年間平均GDP成長率を見ると、先進諸国の1.9%に対して、新興国では5.6%と約3倍の成長率で推移しており、2024年には、新興国の名目GDPが主要先進諸国G7のそれを上回るといわれています。特に中国とインドは2000年以降、それぞれ年間約9%、7%という高いGDP成長率で経済規模を拡大させており、2050年には世界の2大国となることが見込まれています(下記図表参照)。 また、新興国の購買力に着目すると、2025年までに中国とインドを含む新興国の年間消費額は30兆ドルに達し、世界経済合計消費のほぼ半分を占めるまでに増加すると予測されています。


実質GDP(購買力平価ベース)推移予測 実質GDP(購買力平価ベース)推移予測実質GDP(購買力平価ベース)推移予測
このような急速な経済成長と潜在的な消費力を背景に、新興国は今後の世界経済の中心的な役割を担うことになるでしょう。日本を含む先進国の企業にとって、新興国市場における事業成功の重要性は否が応でも高まっています。


グローバル展開の裏側に潜む
現地での政治・経済、文化などに起因する各種リスクの存在
企業が海外事業を成功させるためには、既存の枠組みを超えたイノベーティブな事業モデル、サービスアイディアが重要なのはもちろんですが、さらに海外現地で当該事業アイディアを迅速に、胆力をもって実行していくことが欠かせません。
しかしながら、海外事業において本業への集中は容易ではありません。背景として、海外事業に関しては本業の事業リスク以外にも、税制を含む現地法制の不透明性や複雑性、商慣習、国民性や文化の違い等に起因する様々な課題への対応が挙げられます。また、各国政府による外資規制や関税等を通じた現地企業の優遇など、目まぐるしく変わる法規制の動向にも留意が必要です。


海外事業に知見のある会計・税務プロフェッショナルの役割が重要かつ広範に このような海外事業において企業を取り巻く様々なリスクに対応するためには、専門家によるサポートが欠かせません。企業が抱える海外事業特有の経営・法務・税務・会計などの領域における各種リスクを低減させるためにも、海外事業に関して豊富な経験を有する会計・税務プロフェッショナルによる税制等を含む制度面の観点からのサポートがこれまで以上に求められているのです。特に昨今では、幅広い領域に係るリスク喚起と対応方法に係るアドバイスはもちろんのこと、実行支援まで手掛けられることの重要性が高まっています。


不足する専門家。今後の成長市場である海外事業にこそチャンスがある 今まさに企業の海外事業を支援する会計・税務プロフェッショナルが社会から求められています。しかし、当該領域で活躍する会計・税務プロフェッショナルの数はまだまだ十分ではありません。
企業が生き残りをかけて海外展開していくなかで、会計・税務プロフェッショナルも国際業務に注力していかなければならないのは明らかです。会計・税務業界における国際業務領域はこれからの成長市場であり、未だプレーヤーも少ないブルーオーシャンです。確かに国際業務の難易度は高いかもしれません。しかし、会計・税務プロフェッショナルが専門家としてのキャリアを積み、強みとするには、十分にやりがいとチャンスのある領域です。

Special Voice

在ベトナム日系コンサル会社として最大規模を誇る
I-GLOCALグループ代表 蕪木 優典 よりメッセージ

私が日本人初のベトナム公認会計士として、キャリアを創造したきっかけは、学生時代の10回以上の渡越経験です。当時のベトナムは非常に貧しかったのですが、活気があり人々は幸せそうに暮らしていました。会計制度や税制も未整備でBIG4の事務所すらない状況に、野心を覚えました。そして私は「将来ベトナムで仕事をすれば、生きた証を残せる」という天啓を得て、会計士の勉強を始めました。
ベトナムをはじめとしたアジア市場は、日系企業の進出も多く、かつこれからさらに内需の拡大が見込める地域です。会計・税務のプロフェッショナルの皆さんには、国内市場のみにとらわれず、是非チャレンジ精神を持って世界に挑んでもらいたいです!

  • 蕪木 優典蕪木 優典
  • 蕪木 優典

    株式会社I-GLOCAL 代表取締役
    公認会計士(日本・ベトナム)
    1972年生まれ。
    1994年3月に慶応義塾大学経済学部卒業。1996年10月より大手監査法人に入所後ベトナム駐在を経て、2003年に独立。
    日本人で初めて、ベトナム公認会計士試験に合格し、ベトナム公認会計士となる。